自己犠牲は誰も救わない

自己犠牲は誰も救わない 経営論

おはようございます☀
お父ちゃんです!

毎朝歩いていると涼しくなってきていて、稲も大きく育ってきていて、
秋の空気感を感じますね🌾

とはいえ、日中はまだまだ暑いので、体調には気をつけましょうね💦

▼880円のカツとじ定食との出会い

先日、いつもの昼食ルーティンを少し変えてみました。
改めて思った‼️外に出ることは大事ですね。
気づきが沢山ある✊

私、普段は前日の夕飯の残りをお昼に食べるのですが、
その日は前日、妻の実家に帰っていたので、
家にはお昼に食べるものがありませんでした。

👨「家で即席ラーメンもいいけど…せっかく外に出ているし、外で食べようか」

そう思って、ふと以前から気になっていた定食屋さんの暖簾をくぐることにしました。

そこは、いわゆる”ザ・地元”という雰囲気の定食屋。
子ども連れでは入りづらいお店なので、こういうタイミングでもないと行けません。

店内は、カウンターのみで、
昭和の香りが残る落ち着いた空間で、メニューを開くと驚きました。

カツとじ定食…880円。  
他の定食もほとんどが1,000円以内。  
単品で一番安いのは、かけうどん400円💥

メニュー表
メニュー表

👨「え、今の時代にこの価格?」

衝撃でした。
インフレで何もかも値上がりしている今、この値段は破格です。
配達もやっているようで、配達料金は食事代プラス100円…

範囲は狭いんだろうけど、それでも安すぎでしょ💦

しかも、出てきたカツとじ定食の量がすごい
ご飯も味噌汁もメインもたっぷりで、お腹がパンパンになりました😅

すごいボリューム!

▼安さの裏側にある危機

食事をいただきながら、ふと以前聞いた患者さんの話を思い出しました。

その方は飲食店でホールの仕事をしているのですが、そこの店主が
👨‍🍳「もうお店を続けるのが厳しいから畳もうかと思っている
と話しているそうです。

ご夫婦と、数人のパートさん・アルバイトさんで回しているお店。
そこも配達もやっているそうですが、このインフレの中でも値上げができず、
(タイミングを逸した?)
仕入れの負担が増えて、経営はじわじわと苦しくなっていったといいます。

聞いた瞬間、私は思いました。

👨「なら、今からでも値上げしたらいいんじゃないか」と。

もちろん、安くて美味しいものを届けたいという気持ちは尊いです。
でも、その思いが行きすぎて、自分たちが損をしてまで続けるのは、
本当にお客さんのためになるのでしょうか😢

お客さんは来て(いて)いるのに、必要とされているのに
経営的な理由で閉店せざるを得ない…
これほどもったいないことはありません。

▼自己犠牲型ギバーの落とし穴

ここでもう一つ思い浮かべたのが、ギブ・アンド・テイク。

心理学の世界では、人のタイプを3つに分ける考え方があります。
ギバー(与える人)、テイカー(奪う人)、マッチャー(バランスを取る人)。

この中で、一番成功するのも、一番損をするのも“ギバー”だといいます。
その違いはどこにあるのか?

それは、自己犠牲型ギバー他者志向型ギバーです。

自己犠牲型ギバーは、自分を削って相手に与え続ける。
短期的には感謝されますが、長期的には疲弊し、続けられなくなります。

他者志向型ギバーは、相手を思いやりながらも、自分の利益や継続性も大切にします。
だからこそ、長く与え続けることができ、結果的に相手も喜び続けられるのです。

まさにこの話ですよね‼️

▼なぜ値上げを恐れるのか

「値段を上げたらお客さんが離れるかもしれない」

価格設定
商売をやっている誰もが、一番考えるところ。
そして、この設定が本当に難しい!

「値段を上げたらお客さんは離れるかも…」
でも、本当にそうでしょうか?

もし、たとえ50円でも100円でも値上げをしても、
おそらく常連さんは文句を言わないでしょう。

文句を言うのは、大抵が一見さんや来店頻度の低い人です。

本当にお店を大切に思っている人は、値上げの理由を理解し、
快く受け入れてくれるはずです!

そして何より、お客さんにとって一番悲しいのは、
・お店がなくなってしまうこと
・お店の人がしんどそうにしていること
ではないでしょうか。

「体調を崩して休んでいる」
「あそこの味がもう食べられない」
と思うことほど切ないことはありません。

▼技術だけでは続かない現実

職人さんやスペシャリストは、技術があるからこそ
「良いものを届けたい」という思いが強くなりがちです。

でも、悲しいかなそれだけでは経営は成り立ちません。

難しいことを学べと言っているのではありません。
この時に救ってくれるのは、ほんの少しの知識です。

たとえば「原価」「利益率」「価格設定の考え方」など、
基本の部分を知っているだけで、避けられる悲しい終わり方があるはずです。

年齢的に厳しいとか、体調の問題とか、
そういう理由での閉店ならまだ理解できます。

でも経営的に厳しいというのは、あまりにも切ない。

▼持続可能な優しさとは

良いサービスや美味しい料理を提供しようと思ったら、
まずは自分たちが幸せでなければなりません。

お金がすべてではありませんが、お金があればできることも増えます。

自分を犠牲にしてまで続ける商売は、長くは持ちません。
値上げは勇気がいることですが、
それはお客さんとの信頼関係を再確認する機会でもあります。

一時的に離れるお客さんがいても、本当に大切なお客さんは残ります。
そして、その思いに共感してくれる新しいお客さんも現れます。

ほんの少しの勇気が、自分たちはもちろん、
愛してくれるお客様を救うことにもなるのではないでしょうか。

▼安売りが悪である理由

安売りが悪なのは、単に利益が減るからではありません。

それが持続不可能だからです。  
自己犠牲を強いるからです。  
結果的にお客さんも失うからです。

あの日、地元の定食屋さんで食べたカツとじ定食は、
880円以上の価値を私にくれました。
それは満腹感だけでなく、今日のネタをくれたし、
これらのことを考えさせてくれるきっかけをくれました。

真の優しさは、自己犠牲ではなく持続可能性の中にあります。
880円のカツとじ定食が教えてくれた、そんな大切なことでした。

にしても安い!

▼ということで

あの日、定食屋さんでそんなことを考えながら、
会計の時、本当に気持ちだけですが、お釣りを受け取らずに店を出てきました。

安すぎる価格設定に、せめてもの気持ちを込めて。
そして、このお店が少しでも続いていってほしいなと思います。

また行きます!

今日もありがとうございました🙇‍♂
また明日!
お父ちゃんでした👋 

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